宮城から世界へ広まる「真牡蠣」

万石浦は牡蠣漁師の間で日本有数の牡蠣の種苗（種牡蠣）の生産地としても知られています。かつてフランスやアメリカで牡蠣の大量へい死が起きた際、その救世主となったのが植物プランクトンが豊富な万石浦で育った種牡蠣を含む「宮城」の真牡蠣。当時、海外に届けられた真牡蠣の子孫は今も「miyagi」種の牡蠣として地元の人たちの口を愉しませています。

伊達家由来の名称「万石浦」

万石浦は牡鹿半島の付け根に穴をあけたような形をした海の入り江が湖のようになった海跡湖で、山々に囲まれ、北上川が流れ込みます。仙台藩二代目藩主の伊達忠宗が「ここを干拓すれば一万石の米が採れるだろう」と語ったことから「万石浦（まんごくうら）」という名で呼ばれるようになったと伝えられています。